めてん。掌の中を見るがごとくせよ。この事を見已りなば、また当に更に一つの大蓮華を作して仏の左辺に在け。前の蓮華のごとくして、等しくして異あることなかれ。また一つの大蓮華を作して仏の右辺に在け。一つの観世音菩薩の像、左の華座に坐せりと想え。また金光を放つこと、前のごとくして異なることなし。一つの大勢至菩薩の像、右の華座に坐せりと想うべし。この想成ずる時、仏菩薩の像、みな光明を放つ。その光金色にして、もろもろの宝樹を照らす。一一の樹下にまた三つの蓮華あり。もろもろの蓮華の上に、おのおの一仏・二菩薩の像ましまして、かの国に遍満す。この想成ずる時、行者当に水流・光明およびもろもろの宝樹・鳧雁・鴛鴦のみな妙法を説くを聞くべし。出定・入定に恒に妙法を聞かん。行者の所聞、出定の時憶持して捨てざれ、修多羅と合せしめよ。もし合せざるをば名づけて妄想とす。もし合することあらんをば、名づけて麁想に極楽世界を見るとす。これを「像想」とす、「第八の観」と名づく。この観を作せば、無量億劫の生死の罪を除く。現身の中において念仏三昧を得。」