p.014 仏説無量寿経巻上 目次 // 前頁 / 次頁

知るべし。」比丘、仏に白さく、「この義弘深にして我が境界にあらず。唯願わくは世尊、広くために諸仏・如来の浄土の行を敷衍したまえ。我これを聞き已りて当に説のごとく修行して所願を成満すべし。」その時に世自在王仏、その高明の志願の深広なるを知ろしめして、すなわち法蔵比丘のために、しかも経を説きて言わく、「たとえば大海を一人升量せんに、劫数を経歴して、尚底を窮めてその妙宝を得べきがごとし。人、心を至し精進にして道を求めて止まざることあれば、みな当に剋果すべし。何れの願いをか得ざらん。」ここに世自在王仏、すなわちために広く二百一十億の諸仏刹土の天人の善悪、国土の麁妙を説きて、その心願に応じてことごとく現じてこれを与えたまう。時にかの比丘、仏の所説の厳浄の国土を聞きて、みなことごとく覩見して、無上殊勝の願を超発せり。その心寂静にして、志着するところなし。一切の世間に能く及ぶ者なけん。五劫を具足して、荘厳仏国の清浄の行を思惟し摂取す。」阿難、仏に白さく、「かの仏の国土の寿量、幾何ぞ。」仏の言わく、「その仏の寿命は、四十二劫