p.028 仏説無量寿経巻上 目次 // 前頁 / 次頁

は刹利国君・転輪聖帝となり、あるいは六欲天主、乃至、梵王となりて、常に四事をもって一切の諸仏を供養し恭敬したてまつる。かくのごときの功徳、称説すべからず。口の気、香潔にして優鉢羅華のごとし。身のもろもろの毛孔より、栴檀香を出だす。その香、普く無量の世界に薫ず。容色端正にして、相好殊妙なり。その手より常に無尽の宝を出だす。衣服・飲食・珍妙の華香・ 蓋・幢幡・荘厳の具、かくのごときらの事、もろもろの天人に超えて、一切の法において自在を得たりき。」
阿難、仏に白さく、「法蔵菩薩、すでに成仏して滅度を取りたまえりとやせん。未だ成仏したまわずとやせん。今、現にましますとやせん」と。仏、阿難に告げたまわく、「法蔵菩薩、今すでに成仏して、現に西方にまします。此を去ること十万億の刹なり。その仏の世界を名づけて安楽と曰う。」阿難、また問いたてまつる。「その仏、成道したまいてより已来、幾の時を経たまえり