また無量寿仏のその道場樹は、高さ四百万里なり。その本、周囲五十由旬なり。枝葉四に布けること二十万里なり。一切の衆宝自然に合成せり。月光摩尼・持海輪宝・衆宝の王たるをもって、これを荘厳せり。条の間に周 して、宝の瓔珞を垂れたり。百千万の色、種種に異変す。無量の光焔、照耀極まりなし。珍妙の宝網、その上に羅覆せり。一切の荘厳、応に随いて現ず。微風徐く動きてもろもろの枝葉を吹くに、無量の妙法の音声を演出す。その声流布して諸仏の国に遍ず。その声を聞けば深法忍を得、不退転に住せん。仏道を成るに至りて、耳根清徹にして、苦患に遭わず。目にその色を覩、耳にその声を聞き、鼻にその香を知り、舌にその味いを嘗め、身にその光を触れ、心に法をもって縁ずるに、一切みな甚深の法忍を得、不退転に住せん。仏道を成るに至るまで、六根清徹にして、もろもろの悩患なし。阿難、もしかの国の人天、この樹を見るもの、三法忍を得。一つには音響忍、二