無量寿仏を聞くことを得たり。快きかな、甚だ善し。吾、爾を助けて喜ぶ。汝今また自ら生死老病の痛苦を厭うべし。悪露不浄にして楽しむべき者なし。宜しく自ら決断して、身を端しくし行を正しくし、益すもろもろの善を作りて、己を修し体を潔くし心垢を洗除し、言行忠信あって表裏相応し、人能く自ら度して転た相拯済して、精明求願して善本を積累すべし。一世の勤苦は須臾の間なりといえども、後には無量寿仏の国に生じ、快楽極まりなし。長く道徳と合明にして、永く生死の根本を抜き、また貪・恚・愚痴・苦悩の患えなし。寿一劫百劫千万億劫ならんと欲えば、自在に意に随いてみなこれを得べし。無為自然にして泥 の道に次し。汝等、宜しくおのおの精進して心の所願を求むべし。疑惑し中悔して自ら過咎を為して、かの辺地七宝の宮殿に生じて、五百歳の中にもろもろの厄を受くるを得ることなかれ。」弥勒、仏に白して言さく、「仏の重誨を受けて専精に修学し、教えのごとく奉行して敢て疑いあらじ」と。