を恣に意を快くす。身を極めて楽しみを作す。あるいは親属にして尊卑を避らず。家室・中外、患えてこれを苦しむ。また王法の禁令をも畏れず。かくのごときの悪、人鬼に著さる。日月も照見し神明記識す。かるがゆえに自然の三塗無量の苦悩あり。その中に展転して世世累劫に出ずる期あることなし。解脱を得難し。痛み言うべからず。これを三つの大悪、三つの痛、三つの焼とす。勤苦かくのごとし。たとえば大火の、人の身を焚焼するがごとし。人、能く中にして心を一つにし意を制し、身を端しくし行を正しくして、独りもろもろの善を作りて衆悪を為らざれば、身独り度脱して、その福徳、度世・上天・泥 の道を獲。これを三つの大善とするなり。」
仏の言わく、「その四つの悪というは、世間の人民、善を修せんと念わず。転た相教令して共に衆悪を為す。両舌・悪口・妄言・綺語・讒賊・闘乱す。善人を憎嫉し賢明を敗壊す。傍にして快喜して二親に孝せず。師長を軽慢し朋友に信なくして誠実を得難し。尊貴自大にして己道ありと謂えり。横に威勢を行じて人