滅度の後をもってまた疑惑を生ずることを得ることなかれ。当来の世に経道滅尽せんに、我慈悲哀愍をもって特にこの経を留めて止住すること百歳せん。それ衆生ありてこの経に値う者は、意の所願に随いてみな得度すべし。」仏、弥勒に語りたまわく、「如来の興世、値い難く見たてまつり難し。諸仏の経道、得難く聞き難し。菩薩の勝法、諸波羅蜜、聞くことを得ることまた難し。善知識に遇い、法を聞きて能く行ずること、これまた難しとす。もしこの経を聞きて信楽受持すること、難きが中に難し、これに過ぎて難きことなし。このゆえに我が法、かくのごとく作し、かくのごとく説き、かくのごとく教う。応当に信順して法のごとく修行すべし。」
その時に世尊、この経法を説きたまうに、無量の衆生、みな無上正覚の心を発しき。万二千那由他の人、清浄法眼を得き。二十二億の諸天人民、阿那含果を得き。八十万の比丘、漏尽意解り、四十億の菩薩、不退転を得、弘誓の功徳をもって自ら荘厳す。将来世において当に正覚を成るべし。その時に三千大千世界、