すべきのみにあらざるなり。十方世界無量の仏国よりその往生する者、またまたかくのごとし。甚だ多く無数なり。我但し十方諸仏の名号、および菩薩・比丘のかの国に生ずる者を説かんに、昼夜一劫すとも尚未だ竟うること能わじ。我今、汝がために略してこれを説くまくのみ。」
仏、弥勒に語りたまわく、「それ、かの仏の名号を聞くことを得て、歓喜踊躍して乃至一念することあらん。当に知るべし、この人は大利を得とす。すなわちこれ無上の功徳を具足するなり。
このゆえに弥勒、たとい大火ありて三千大千世界に充満せんに、要ず当にこれを過ぎてこの経法を聞きて、歓喜信楽し、受持読誦し、説のごとく修行すべし。所以は何ん。多く菩薩ありてこの経を聞かんと欲えども得ること能わず。もし衆生ありてこの経を聞けば、無上道において終に退転せず。このゆえに応当に専心に信受し持誦し説行すべし。」仏の言わく、「吾今もろもろの衆生のためにこの経法を説きて、無量寿仏およびその国土の一切所有を見せしむ。当に為すべきところの者はみなこれを求むべし。我が