観世音・大勢至・無量の大衆と眷属に囲繞せられて、紫金台を持して、行者の前に至る。讃めて言わく、「法子、汝大乗を行じ第一義を解る。このゆえに我いま来りて汝を迎接す」と。千の化仏と一時に手を授く。行者、自ら見れば紫金台に坐す。合掌叉手して諸仏を讃歎す。一念の間のごとくに、すなわちかの国の七宝池の中に生ず。この紫金台は大宝華のごとし、宿を経てすなわち開く。行者の身、紫磨金色に作れり。足の下にまた七宝の蓮華あり。仏および菩薩、倶時に光明を放ちて、行者の身を照らす。目すなわち開けて明らかなり。前の宿習に因りて、普く衆声を聞くに、もっぱら甚深の第一義諦を説く。すなわち金台より下りて、仏を礼し合掌して、世尊を讃歎す。七日を経て、時に応じてすなわち阿耨多羅三藐三菩提において不退転を得。時に応じてすなわち能く飛行して、遍く十方に至り、諸仏に歴事す。諸仏の所においてもろもろの三昧を修す。一小劫を経て無生忍を得、現前に授記せらる。これを「上品中生の者」と名づく。