p.119 仏説観無量寿経 目次 // 前頁 / 次頁

わち命終す。宝蓮華に乗じ、化仏の後に随いて、宝池の中に生ず。七七日を経て蓮華すなわち敷く。華敷くる時に当たりて、大悲観世音菩薩および大勢至、大光明を放ちて、その人の前に住して、ために甚深の十二部経を説く。聞き已りて信解して、無上道心を発す。十小劫を経て、百法明門を具し、初地に入ることを得。これを「下品上生の者」と名づく。仏名・法名を聞き、および僧名を聞くことを得。三宝の名を聞きて、すなわち往生を得。」
仏、阿難および韋提希に告げたまわく、「「下品中生」というは、あるいは衆生ありて、五戒・八戒および具足戒を毀犯す。かくのごときの愚人、僧祇物を偸み、現前僧物を盗み、不浄に説法す。慚愧あることなし。もろもろの悪業をもってして自ら荘厳す。かくのごときの罪人、悪業をもってのゆえに地獄に堕すべし。命終わらんと欲る時に、地獄の衆火、一時に倶に至る。善知識の、大慈悲をもって、ために阿弥陀仏の十力威徳を説き、広くかの仏の光明神力を説き、また戒・定・慧・解脱・解脱知見を讃ずるに