p.201 顕浄土真実行文類二(教行信証・行) |
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勝、深妙、不可説、不可称、不可思議の至徳を成就したまえり。何をもってのゆえに、誓願不可思議なるがゆえに。悲願は、たとえば、太虚空のごとし、もろもろの妙功徳広無辺なるがゆえに。なお大車のごとし、あまねくよくもろもろの凡聖を運載するがゆえに。なお妙蓮華のごとし、一切世間の法に染せられざるがゆえに。善見薬王のごとし、よく一切煩悩の病を破するがゆえに。なお利剣のごとし、よく一切驕慢の鎧を断つがゆえに。勇将幢のごとし、よく一切諸魔軍を伏するがゆえに。なお利鋸のごとし、よく一切無明の樹を截るがゆえに。なお利斧のごとし、よく一切諸苦の枝を伐るがゆえに。善知識のごとし、一切生死の縛を解くがゆえに。なお導師のごとし、善く凡夫出要の道を知らしむるがゆえに。なお涌泉のごとし、智慧の水を出だして窮尽なきがゆえに。なお蓮華のごとし、一切もろもろの罪垢に染せられざるがゆえに。なお疾風のごとし、善く一切諸障の霧を散ずるがゆえに。なお好蜜のごとし、一切功徳の味を円満せるがゆえに。なお正道のごとし、もろもろの群生をし