p.324 顕浄土真仏土文類五(教行信証・真仏土) 目次 // 前頁 / 次頁

浄華衆正覚華化生」と曰えり。または「同一に念仏して無別の道故」(論註)と云えり。已上 また「難思議往生」(法事讃)と云える、これなり。仮の仏土とは、下にありて知るべし。すでにもって真仮みなこれ大悲の願海に酬報せり。かるがゆえに知りぬ、報仏土なりということを。良に仮の仏土の業因千差なれば、土もまた千差なるべし。これを「方便化身・化土」と名づく。真仮を知らざるに由って、如来広大の恩徳を迷失す。これに因って、いま真仏・真土を顕す。これすなわち真宗の正意なり。経家・論家の正説、浄土宗師の解義、仰いで敬信すべし、特に奉持すべきなり。知るべしとなり。

顕浄土真仏土文類五