p.055 仏説無量寿経巻下 目次 // 前頁 / 次頁

ことなし。一乗を究竟して彼岸に至る。疑網を決断して、慧、心に由りて出ず。仏の教法において該羅して外なし。智慧、大海のごとし。三昧、山王のごとし。慧光、明浄にして日月に超逾せり。清白の法、具足し円満すること、猶し雪山のごとし、もろもろの功徳を照らすこと等一にして浄きがゆえに。猶し大地のごとし、浄穢・好悪、異心なきがゆえに。猶し浄水のごとし、塵労もろもろの垢染を洗除するがゆえに。猶し火王のごとし、一切の煩悩の薪を焼滅するがゆえに。猶し大風のごとし、もろもろの世界に行じて障碍なきがゆえに。猶し虚空のごとし、一切の有において所着なきがゆえに。猶し蓮華のごとし、もろもろの世間において汚染なきがゆえに。猶し大乗のごとし、群萠を運載して生死を出だすがゆえに。猶し重雲のごとし、大法の雷を震いて未覚を覚すがゆえに。猶し大雨のごとし、甘露の法を雨らして衆生を潤すがゆえに。金剛山のごとし、衆魔外道動ずること能わざるがゆえに。梵天王のごとし、もろもろの善法において最上首なるがゆえに。尼拘類樹のごとし、普く一切を覆うがゆえに。優曇鉢華