<第十一首>
仏光測量なきゆえに
難思光仏となづけたり
諸仏は往生嘆じつつ
弥陀の功徳を称せしむ
<第十二首>
神光の離相をとかざれば
無称光仏となづけたり
因光成仏のひかりをば
諸仏の嘆ずるところなり
<第十三首>
光明月日に勝過して
超日月光となづけたり
釈迦嘆じてなおつきず
無等等を帰命せよ
<第十四首>
弥陀初会の聖衆は
算数のおよぶことぞなき
浄土をねがわんひとはみな
広大会を帰命せよ
<第十五首>
安楽無量の大菩薩
一生補処にいたるなり
普賢の徳に帰してこそ
穢国にかならず化するなれ
<第十六首>
十方衆生のためにとて
如来の法蔵あつめてぞ
本願弘誓に帰せしむる
大心海を帰命せよ
<第十七首>
観音勢至もろともに
慈光世界を照曜し
有縁を度してしばらくも
休息あることなかりけり
<第十八首>
安楽浄土にいたるひと
五濁悪世にかえりては
釈迦牟尼仏のごとくにて
利益衆生はきわもなし
<第十九首>
神力自在なることは
測量すべきことぞなき
不思議の徳をあつめたり
無上尊を帰命せよ
<第二十首>
安楽声聞菩薩衆
人天智慧ほがらかに
身相荘厳みなおなじ
他方に順じて名をつらぬ
<第二十一首>
顔容端正たぐいなし
精微妙躯非人天
虚無之身無極体
平等力を帰命せよ
<第二十二首>
安楽国をねがうひと
正定聚にこそ住すなれ
邪定不定聚くにになし
諸仏讃嘆したまえり