p.481 浄土和讃 目次 // 前頁 / 次頁

<第二十三首>
十方諸有の衆生は
阿弥陀至徳の御名をきき
真実信心いたりなば
おおきに所聞を慶喜せん

<第二十四首>
若不生者のちかいゆえ
信楽まことにときいたり
一念慶喜するひとは
往生かならずさだまりぬ

<第二十五首>
安楽仏土の依正は
法蔵願力のなせるなり
天上天下にたぐいなし
大心力を帰命せよ

<第二十六首>
安楽国土の荘厳は
釈迦無碍のみことにて
とくともつきじとのべたもう
無称仏を帰命せよ

<第二十七首>
已今当の往生は
この土の衆生のみならず
十方仏土よりきたる
無量無数不可計なり

<第二十八首>
阿弥陀仏の御名をきき
歓喜讃仰せしむれば
功徳の宝を具足して
一念大利無上なり

<第二十九首>
たとい大千世界に
みてらん火をもすぎゆきて
仏の御名をきくひとは
ながく不退にかなうなり

<第三十首>
神力無極の阿弥陀は
無量の諸仏ほめたまう
東方恒沙の仏国より
無数の菩薩ゆきたまう

<第三十一首>
自余の九方の仏国も
菩薩の往覲みなおなじ
釈迦牟尼如来偈をときて
無量の功徳をほめたまう

<第三十二首>
十方の無量菩薩衆
徳本うえんためにとて
恭敬をいたし歌嘆す
みなひと婆伽婆を帰命せよ

<第三十三首>
七宝講堂道場樹
方便化身の浄土なり
十方来生きわもなし
講堂道場礼すべし

<第三十四首>
妙土広大超数限
本願荘厳よりおこる
清浄大摂受に
稽首帰命せしむべし